僕がベンチャー企業でマーケティングの仕事をしていることは以前にも話した通りである。
大学での専門分野もマーケティングなので、その知識を活かした采配ということになるが、最近は少し違う仕事も任されている。
弊社で運営しているウェブサイトのアクセス解析である。
グーグルアナリティクスを使って、誰がいつどのようにサイトに訪れたのかを調べる仕事だ。
マーケティングというのは基本的にデータ解析を伴う仕事なので、見るデータが変わっただけでやってることは同じといえば同じだと思う。
しかし、新しい会社なのでグーグルアナリティクスを扱える人が社内に誰もいない。
そのため、誰かに教えてもらうことはできず、ほぼ独学で勉強しながら仕事をしている。
僕がいる部署では恐らく僕が一番グーグルアナリティクスに詳しいという体たらくだ。所詮バイトなのに。
今回は、そんな僕とグーグルアナリティクスの戦いの記録である。

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僕が独学でグーグルアナリティクスを学ぶ上で、以上の3冊を購入した。
相変わらずのKindleジャンキーなので、全てKindle版である。
1冊目は全くの初心者が読むための本で、用語や使い方を初歩の初歩から教えてくれる。
2冊目、3冊目はより実践的な使い方を学ぶための本だ。
2,3冊目は逆引き的な使い方をするための本なので通しで読むことはしていないが、1冊目は2周ほど読んだ。
他にもネット上のグーグルアナリティクスに関する記事なんかも読み漁っているので、用語は大体わかるし、特定のデータを見たいときにどこを操作すればいいかも大体わかるようにはなった。
しかし、そのデータをもとにどこをどう改善すればいいのかが全くわからない。
それもそのはずで、僕はデータ分析を専門にしてはいるが、ウェブマーケティングに関してはずぶの素人であり、プログラミングなんか全くできない。
そのため、データを見て傾向をつかむことができるようになっても、それを活かす手段を持っていないのだ。
そしてこの問題は根深く、本来ならば、
サイトの問題点を見つける→データから根拠を探す→データをもとに改善案を出す→データで成果を確認する
という仮説検証の流れが理想なのだが、僕の場合知識不足のために最初の「サイトの問題点を見つける」という点がうまくいっていない。
ここがうまくいかないと、どのデータを見ればいいのかがわからず、膨大なデータの海に溺れることになる。
データを見る前にどのデータを見るべきかのアタリをつける力を「仮説力」なんかと言って、データサイエンティストに必須の能力と言われる。
しかし、グーグルアナリティクスの本に仮説の立て方なんかは書いていない。
仮説の立て方はグーグルアナリティクスの使い方とは異なるし、個々のサイトに依るところが大きすぎるからだ。
これに関しては本を読むだけではどうにもならない。仮説力は経験がものを言う世界だ。
だから本音を言えば一度コンサルを呼んできて弊社のサイトの改善すべき点を教えてもらいたいのだが、バイトなのでそれも難しい。
バイトにアクセス解析を丸投げするというのがそもそもどうかと思うのだが、それに関しては言っても仕方がない。
一応、僕の知識と裁量で改善できるような小さなポイントを見つけては手作業でちまちまと改善して、わずかながら数字にも反映されてきてはいるのだが、抜本的な改革には至っていない。
まあ、サイト改善というのはそういう小さな改良の積み重ねらしいので、意味がないことはないと思う。
しかし、大学のゼミで数万、数十万という量のデータを統計ソフトに突っ込んで派手に多変量解析を行っているのに比べると、どうにも地味な仕事感がぬぐえない。
アクセス解析を専門とする人を「ウェブアナリスト」と言って、アメリカではそこそこの地位にある職種らしいので、まあがんばろうとは思っている。
将来的には転職してデータサイエンティストになりたいと考えているので、この経験が無駄になることもないだろう。
ちなみに、このブログにもグーグルアナリティクスが入っていて、時々思い出してはデータを眺めている。
眺めているだけなので、特にそれで何をするわけでもないのだが。