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文系大学4年生からデータサイエンティストを目指して頑張りつつ、書きたいことを書きたいときに書きたいだけ書く、ルール無用雑記ブログ。

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文系が統計学を勉強するなら『心理統計学の基礎』は必須の本だと思う

今回は、文系の僕が統計学を勉強する上でバイブルとして何度も何度も読み返している「必携」の書籍を紹介したい。

大前提として、この本を初めて読んだときの僕は、

  • 文系(大学2年)
  • 数学苦手
  • 統計の知識ゼロ

という三重苦状態だったことを覚えておいてもらうとレベル感が伝わりやすいかもしれない。

文系なので数学ⅢCについては全くわからないレベルだ。

 

目次

文系がイチから統計学を勉強するときに読むべき本はこれ

タイトルにもあるが、今回紹介する本は『心理統計学の基礎―統合的理解のために』だ。

心理統計学の基礎―統合的理解のために (有斐閣アルマ)

心理統計学の基礎―統合的理解のために (有斐閣アルマ)

 

 

心理統計学と銘打ってはあるが、心理学以外の分野のために統計学を勉強する場合もおすすめできる。

事実、僕自身も心理学ではなくマーケティング専攻の人間だし。

むしろ、心理学の分野において統計学が使われる事例などを交えて解説されているおかげで、単に統計学について書いてあるだけの本よりもわかりやすいと思う。

例えば本書の第1章では、「男女とも、小学校高学年から中学校にかけて反社会的行動が増加するはずだ」という仮説が例として登場している。

心理学に詳しくない人でも想像しやすい題材ではないだろうか。

ただし、心理学について深く踏み込む本ではなく、メインの内容はあくまで統計学の話となっている。

『心理統計学の基礎』の詳しい内容について

『心理統計学の基礎』の構成は以下のようになっている。

第1章:心理学研究と統計

第2章:分布の記述的指標とその性質

第3章:相関関係の把握と回帰分析

第4章:確率モデルと標本分布

第5章:推定と検定の考え方

第6章:平均値差と連関に関する推測

第7章:線形モデルの基礎

第8章:偏相関と重回帰分析

第9章:実験デザインと分散分析

第10章:因子分析と共分散構造分析

正直言って、最初に読む本としてはかなり難しい

第1章は「統計学とは何か」といったような準備運動的位置づけとなっており、

第2章で平均や分散といった、統計学のごくごく基本的な、いわゆる記述統計と呼ばれる内容に入っていく。

そして第3章では相関係数や回帰分析といった、2つの変数の関係を見るための手法について学ぶ。

恐らくここまでは、初めて統計学を勉強する文系の人でもそこまで苦労せず読み進められるんじゃないかと思う。

問題は第4章からで、ここで「確率モデル」という考え方が登場してくる。

統計学を使ってデータを分析するとき、扱うデータは一定の母集団からランダムに選び取った標本が使われる。

このランダムに選ばれた標本を、「母集団から一定の確率で発生したデータ」としてみなすのが確率モデルの考え方である。

もうこの時点で、文系の人にとっては大きな壁となるかもしれない。

かくいう僕もそうだった……というか、いまだに確率モデルに関しては全て理解できているとは言い難いくらいだ。

やっとのことで第4章を乗り越えると、続く第5章、第6章で「検定」が登場する。

得られたデータが偶然の産物なのか?それとも確実に意味のあるものと言えるのか?という判断に使われるのがこの検定の考え方だ。

ここでも数式が大量に出てくるため、文系の人にとってはつらい道のりになるはずだ。

しかし、一番苦労するのはこの次の第7章「線形モデルの基礎」だろう。

第6章までで学んだ内容が基礎ならば、第7章以降は応用にあたる。

基礎から応用へ、数学的に一般化することでギアチェンジを行うための章がこの第7章なのだが、数式が山のように出てくる。

正直、僕は数式に関してはよくわかっていない部分も多い。

第8章以降はより具体的で高度な分析手法について解説されているのですが、第7章でつまずいてしまうとこの先はかなり厳しいと思われる。

おすすめ本なんて言う割には難しい内容ばっかりじゃないか」と思う方もいるだろう。

それでも、統計学を勉強する文系の人にこの本をおすすめするのには理由がある。

基礎=簡単 ではない

『心理統計学の基礎』の「基礎」は、簡単という意味ではない。

この「基礎」は、「なぜこうなるのか」という理解のことだ。

『心理統計学の基礎』は、統計学に必要な数式や理論に対して、徹底的に「なぜ」を深める内容となっている。

統計学と言う一つの学問に対して、「なぜ」という基本となる部分を理解しようとしているのだから、難しいのは当たり前。

でも、難しいながらも、繰り返し繰り返し読むことでちゃんと理解が進むように書かれている。

山のように出てくる数式も、ちゃんと途中を省略せずに解説されているおかげで、繰り返し読むことでなんとなく意味がわかってくる。

分析の手法だけ覚えてなんとなく使うのではなく、その本質的な意味を理解することが、統計学を勉強する上では大切なことだと僕は思う。

そのために、『心理統計学の基礎』はぴったりの一冊だ。

まとめ

文系が統計学を勉強するための一冊として、『心理統計学の基礎』を取り上げた。

心理統計学の基礎―統合的理解のために (有斐閣アルマ)

心理統計学の基礎―統合的理解のために (有斐閣アルマ)

 

 

僕はこの本を、紙の書籍とKindle版の両方持っていて、4~5周は繰り返し読んでいるが、まだ理解ができていない部分も多い。

初めての一冊に選ぶにはなかなかハードルが高い本かもしれないが、それだけボリュームがあって学ぶことが多い一冊だと思う。

また、より発展的な内容を扱った本として『続・心理統計学の基礎』、

より理解を深めるための問題集として『心理統計学ワークブック』という姉妹本も出ている。

こちらはまだ読み切れてはいないのだが、そのうち手を出してみるつもりである。

続・心理統計学の基礎--統合的理解を広げ深める (有斐閣アルマ)

続・心理統計学の基礎--統合的理解を広げ深める (有斐閣アルマ)

 
心理統計学ワークブック―理解の確認と深化のために

心理統計学ワークブック―理解の確認と深化のために

 

 

『心理統計学の基礎』とこの記事が、統計学を勉強する文系の人たちにとって少しでも役に立てば幸いと思う。

 

※7月24日追記

『心理統計学ワークブック』も買ってみたが、超絶わかりやすいので本当におすすめしたい。

www.messyer813.com