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文系大学4年生からデータサイエンティストを目指して頑張りつつ、書きたいことを書きたいときに書きたいだけ書く、ルール無用雑記ブログ。

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「感覚過敏」とは?症状や対処法、発達障害(ASD)との関係について

僕は今年の2月、21歳にして初めて「自閉症スペクトラム(ASD)」と「ADHD」という発達障害を抱えていることが発覚した、いわゆる「大人の発達障害者」だ。

僕が発達障害を抱えていることは職場や大学ではほぼ話しておらず、ごく一部の信頼できる間柄の人とネット上でのみ、カミングアウトしている。

というか、この記事でも通院生活についての記録を毎回記事にして公開している。

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 その発達障害、特に自閉症スペクトラム(ASD)の症状の一つとして、「感覚過敏」というものがある。

どこで読んだかは忘れてしまったが、発達障害者はほぼ確実に何らかの「感覚過敏」を持っているらしく、僕ももちろん持っていて、常に悩まされている。

今回はこの「感覚過敏」について、発達障害者の視点から、症状や対処法などについて調べたことを書いていこうと思う。

 

目次

 

はじめに:「感覚過敏」の記事を書くに至った背景

感覚過敏についての話題に入る前に、なぜ感覚過敏について書こうと思ったのか、その経緯について話さなければならない。

背景に興味がない、感覚過敏についてだけ知りたい、という人はここは飛ばして次の見出しから読んでほしい。

僕にはもう9年目の付き合いになる少し年上の友人がいるのだが、彼は実に難儀な病気を抱えており、一言でいうと「嘔吐反射」が激しいんだそうだ。

激しい運動はダメ、歯磨きもダメ、くしゃみもダメ、美容院もなぜかダメ、というように、生活にかなりの支障をきたしているらしい。

人並みに働くのも難しいので現在無職だ。

支障をきたしているらしい、と他人事のように書いているが、付き合いが長いので僕も彼が嘔吐反射の症状に苦しんでいる場面はよく見ている。

ちなみにその友人のブログがこれ→ ルーザのところ。 巻き起こせA・RA・SHI

6年間も精神科に通い続けた結果、原因不明とさじを投げられ、ついに他の病院に紹介状を書かれたそうなのだが、発達障害者の僕は、「それって感覚過敏なのでは?」という発想に至ったわけだ。

6年間も精神科に通っていて発達障害を疑われていないなんてことはないと思うのだが、彼が言うには発達障害に関しては全く調べていないらしい。

そういうわけで、今回は半分彼のために、感覚過敏について調べてみたというのがこの記事を書くに至った背景である。

「感覚過敏」とは何なのか?具体的な症状と発達障害との関係性

感覚過敏とは、一言で引用すると、

刺激に対して過剰に反応することで、環境の変化やちょっとした刺激も極度に気になるという状態を指します。*1

というわけで、実際に発達障害を抱える僕がもう少しかみ砕いて説明すると、

五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)が極端に鋭く、健常者(発達障害者でない人)なら何とも思わないような些細な光や物音などが気になってしまい耐えられない状態を指す。

というわけだ。健常者にとってはまだあまりピンとこないかもしれない。

「感覚過敏」は自閉症スペクトラム(ASD)の特徴の一つ

「感覚過敏」は、発達障害の一つである、「自閉症スペクトラム(ASD)」という障害の特徴らしい。

発達障害というのは大きく分けて「自閉症スペクトラム(ASD)」と「ADHD」の2つがあって、大抵の発達障害者は両方持っているので分ける意味もあまりないのだが、一応どちらかというと自閉症スペクトラムの症状にあたる。

自閉症スペクトラムを含め、発達障害は脳の異常で、ドーパミンを正常に取り込めないことが原因と言われている

このことから、感覚過敏は、「中枢神経系(辺縁系や視床下部など)における感覚情報処理の問題によるのではないかと考えられて」*2いるらしい。

自閉症スペクトラム(ASD)について詳しく知りたい人は、『自閉症スペクトラム 10人に1人が抱える「生きづらさ」の正体』を読むとわかりやすい。

文庫本なので価格も安く、おすすめの本である。

「感覚過敏」の具体的な症状

健常者にも理解してもらえるように、具体的な感覚過敏の症状について書いていきたい。

僕が実際に悩まされている体験談と、調べて知ったことがごちゃまぜになってしまうが、そこはご了承いただきたい。

感覚過敏の症状①聴覚過敏:物音がうるさい、言葉が聞き取れない

僕が実際に抱えていて、一番悩まされているのが聴覚過敏なので、まずは聴覚過敏から書かせていただきたい。

聴覚過敏の症状はどういうものかというと、まず小さな物音が非常にうるさく感じる

例えば集合住宅の隣の部屋の生活音だとか、例えば大学の授業中の私語だとか、果てには会話中の相手の声ですら、うるさすぎて耐えられないことがよくある。

僕は外出するときは必ずウォークマンを持ち歩いていて、1人で外にいるときはまず間違いなくイヤホンで音楽を聴いているのだが、最近になってこれは「聴覚過敏への自衛」なのだと気づいた。

もちろん音楽が好きで聴いている部分も多いのだが、物音をシャットアウトすることで無意識にストレスから逃れているのだと思う。

 

そして聴覚過敏のもう1つの症状として、会話中の相手の言葉が聞き取れない

音量としては十分聞こえているのだが、それが脳内でうまく言葉として処理できないのだ。

これは一対一の会話でも起こるし、居酒屋のような騒々しい場所での大人数の会話となるともう会話への参加を諦めるレベルになる。

聞き取りたい音と雑音を聞き分ける、いわゆるカクテルパーティ効果というものが、聴覚過敏を持つ人間には使いこなせないらしい。

そのため、普通の人なら聞き取れるはずの言葉が、ただの雑音としか受け取れなくなってしまうのである。

難聴と似ているが、聴覚検査には全く引っ掛からない。なぜなら音量としては聞こえているから。

感覚過敏の症状②視覚過敏:光がまぶしい、目から入る情報量が多すぎる

これは僕はあまり感じていないのだが、精神科の先生曰く僕もこれを持っているらしい。

聴覚過敏よりもシンプルな話で、健常者と比べて光がまぶしすぎたり色がドぎつく感じたりする

精神科の先生は、「僕が写真のコンテストで入賞したことがある」ことを指してこの視覚過敏があると言っていたので、もしかしたら人とは色の見え方が違うのかも?と思っているが、よくわからない。

感覚なんて他人と比べられないのでこれは仕方ない。

 

また、聴覚過敏で言うカクテルパーティ効果が使いこなせないのと同じで、目から入ってくる情報量が多すぎて処理しきれないというのもあるらしい。

そのため、目に見えるものが多すぎる場所を嫌うらしい。

以前別の記事でも書いたが、「クロガネ」という剣道漫画の主人公は、「目が見えすぎて疲れる」という理由でスリガラスのメガネをかけているのだが、あれは発達障害者の僕に言わせればたぶん視覚過敏だと思う。

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感覚過敏の症状③嗅覚過敏:匂いに過剰に反応しすぎる

これはいたってシンプル。

普通の人が感じないようなわずかな匂いでも過剰に反応してしまいストレスになるらしい。

僕はこれには当てはまらないと思っているが、つらい人にはつらいだろうなと思う。

満員電車とか特に。

感覚過敏の症状④味覚過敏:味覚に偏りがある、偏食が激しい

これも僕には当てはまらないが、一般においしいと好まれる味がまずく感じたり、逆に好き嫌いの別れる変わった味を強く好んだりするらしい。

その結果として偏食が激しくなるんだとか。

辛い物が異常に好きでもはや味を通り越して痛いレベルを好む人とか、マヨラーのように特定の調味料を異常に使う人とかも、味覚過敏の疑いがある。

感覚過敏の症状⑤触覚過敏:特定のものに触るのを嫌がる、人から離れようとする

これは僕も多少身に覚えがある。

僕は昔からくすぐりに異常に弱く、よく友達にくすぐられていたのだが、これが本当に耐えられないのだ。くすぐる意思がなくても触られるだけでもダメ。

触られる相手によるというわけでもなく、例えば大好きな彼女に触れられるのでも部位によっては耐えられなくて跳ね除けてしまう。特に胸やお腹は耐えられない。

それから、皮膚に刺激のあるものを身に着けられないという人もいるらしい。

例えば『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』の借金玉氏は、「皮膚感覚が過敏すぎてマフラーが巻けない」らしい。

 仮説:友人の嘔吐反射は「触覚過敏」が原因なのではないか?

ここまで長々と感覚過敏について説明してきたが、ここからが本題。

「はじめに」で説明した友人が抱える症状である「嘔吐反射」は、発達障害から来る触覚過敏が原因なのではないか?と僕は考えている。

僕は医者ではないし、友人が抱える症状についても詳しくは知らないが、口の中に物を入れるのが耐えられないとか、くしゃみをすると吐き気を催すとかは、明らかに口の中への刺激に対する反応だ。

「駅前を歩けないほどの潔癖」があると自分で言っているあたり、自閉症スペクトラム特有の「特定のものへの強いこだわり」も見受けられる。

僕の基本スタンスとして、「発達障害だとしても知らずに生きていけるなら知らない方がいい」というのをずっと主張しているので、友人に対して「君は発達障害の疑いがあるから病院に行った方がいいよ」なんてことは言いたくないのだが、今回は当人がかなり苦しんでいるので事情が変わってくる。

この記事を書く前は、「別に発達障害っぽさを感じたことはないけどもしかしたら感覚過敏なんじゃないかな~」ぐらいの気持ちでいたのだが、考えれば考えるほど発達障害的な特徴も持ち合わせている気がしてきた。

特に、僕と同じ自閉症スペクトラムが強いタイプだと思う。

こだわり強いタイプだし。クリエイター気質だし。

そういうわけで、友人には一度精神科に行って発達障害の検査をしてみることをお勧めしたい。

それで発達障害が発覚するのもつらいことだとは思うけども、もし感覚過敏が治せるのならそれ以上のメリットがあるはずだ。

「感覚過敏」は治療できるのか?対処法について

問題は、感覚過敏は治療できるのかどうかだ。

友人に対して「君は発達障害だから感覚過敏の治療をしなさい」なんて言っておいて、実際は治療は無理でしたなんてことになっては困るので、実際に発達障害で通院している身から言えることだけ書いておく。

結論から言うと、感覚過敏の症状を抑えることはできる。

しかし、僕の場合は聴覚過敏に対する治療しか行っていないので、触覚過敏の治療ができるかどうかまではわからない。

ただ、僕が通っている精神科の先生曰く、多くの場合は「コンサータ」というADHDの薬を飲むことで、感覚過敏もある程度抑えられるそうなので、もしも発達障害が原因だとすれば、治療も期待できるんじゃないかなと思う。

僕はコンサータの効きが異常に悪く、上限いっぱいまで量を増やした上でさらに聴覚過敏を抑える薬も飲んでいるので、この辺は個人差もあるだろうしなんともいえないが。

とにかく、もしも本当に原因が発達障害からくる感覚過敏にあるのであれば、治療する方法はあるということだけ言っておく。

まとめ

今回の記事はほぼ特定の友人に向けての内容になってしまったが、発達障害の特徴の一つである「感覚過敏」についてまとめてみた。

僕も医者ではなくただの治療中の発達障害者なので、あまり無責任なことは言えないけれども、もしも感覚過敏に当てはまる症状で悩んでいる人がいたら、一度精神科に行ってみることで改善が見られるようになるかもしれない。

また、僕が発達障害者だと発覚してから、「実はあれも発達障害が原因だったんだ」と気づいたことをまとめた記事も書いているので、興味のある人は合わせて読んでみてほしい。

www.messyer813.com

*1:LITALICO発達ナビ

*2:LITALICO発達ナビ